館長からのメッセージ

第10回世界水族館会議の開催について

人は人生の壁にぶつかったとき、旅に出る。国際会議はいながらにして旅に出ることでもあります。被災から7年目になる、2018年に小名浜港を舞台に、アクアマリンふくしまが第10回世界水族館を主催することが決定しています。
水族館の国際会議は、第一回(1960)と第二回(1988)はモナコ海洋博物館の国際水族館学会として開催されました。第三回(1993)はアメリカのボストンニューイングランド水族館が世界水族館会議IAC、International Aquarium Congressと改称して開催しました。筆者はこの第三回から毎回参加する機会に恵まれ、多くの水族館人との交流を深めることができました。

モナコ海洋博物館 モナコ海洋博物館

第四回(1996)は筆者の在籍した東京都葛西臨海水族園が開催しました。以降、各大陸を移動しつつ4年ごとのオリンピックイヤーの開催となりました。

葛西臨海水族園 葛西臨海水族園

第五回(2000)は創始者に敬意を表して、モナコに戻りました。この年、私はアクアマリンふくしまの館長として出席しました。第六回(2004)は開館20周年のモントレー湾水族館が主催しました。第七回(2008)はアジアに戻り、上海海洋館が開催しました。第八回(2012)はケープタウンのTwo Oceans Aquariumが開催しました。このとき、私からは、アクアマリンふくしまから2011年の3月11日の東北大震災の激甚被災と7月15日の再オープンまでの取り組みを発表しました。

モントレー湾水族館 モントレー湾水族館

上海海洋館 上海海洋館

Two Oceans Aquarium Two Oceans Aquarium

第九回(2016)はカナダのバンクーバー水族館がこの秋、9月26日から29日の日程で開催します。テーマは"Aquariums- a Growing Force for Ocean Conservation"「水族館―海洋の保全に力を結集しよう」です。
今日、世界の水族館数は増加しており、450にも達しつつあります。IACは、水の惑星の環境を論ずる場としては格好の国際会議でもあります。第十回は2018年、アクアマリンふくしまの二年前倒し開催が承認されました。運営委員のメンバーに、4年ごとの開催では情報交換が疎遠になりがちであることが理解されたのでしょう。さらに、2011の災害の記憶が風化する前の開催が望ましいと理解されたものと考えております。
私達はすでに事務局と実行委員会を立ち上げました。そして、すでに次の様な会議のテーマ案を提案しています。それは、”Think about Our Future on the Water Planet”「水の惑星、地球の未来について考えよう」です。
開催期間は、平成30年11月5日からの一週間、参加人数は1000人(国内700人、海外300人)と想定しております。
一般参加の可能な「水環境シンポジウム」、「魚食文化まつり」も計画します。
各地の水族館等のプレツアー、ポストツアーを組み合わせ、地域の伝統文化にふれる機会もつくりたいと思います。

アクアマリンふくしま 全景 アクアマリンふくしま 全景

アクアマリンふくしま 館長 安部義孝