和金や琉金などのおなじみの品種からランチュウや東錦などの高級金魚、津軽錦、庄内金魚、ジャンボ獅子頭といった希少品種まで展示しています。
金魚は今から約500年前に中国から渡来して以来、単なる観賞魚ではなく日本の文化のひとつとして発展しています。江戸時代に中国から入ってきて、一時は西日本を中心に各地で作られていましたが、その後姿を消しかけてしまいました。現在は熊本県長洲町で見事に復活をとげています。
まさに世界最大級といってよい巨大金魚で、成長サイズは50㎝とも60㎝ともいわれます。
青森県の特産金魚です。江戸時代より津軽地方でジキンギョとよばれ飼われていましたが、昭和に入り戦争中に絶滅の危機に瀕しました。
現在復活したものは、背びれのない丸みをおびた体に長いひれが特長で、その姿は厳しい冬を耐え抜くたくましさと北国ならではの美しさを兼ね備えています。
山形県、庄内地方で古くから飼われていた品種です。その作出には様々な過程があったとされますが、現在は各ひれが白く側線より上が赤い体色で、長いフナ尾の和金型のものが主体です。コメットに似ていますが、比較すると体高がありがっしりとした体つきで、特に若い個体は古武士の風格を感じさせます。また歳をとるにつれてやわらかい尾びれが長く伸び垂れ下がることから、振袖金魚ともよばれます。
昭和33年に日本に渡来した中国の秘魚で、日本人好みに改良された全長15cmほどの中型の金魚です。背びれが無く、目の左右にある大きな袋は眼球の角膜が肥大した中にリンパ液がたまったもので、これが名前の由来になりました。この水泡は左右均等が良しとされ、薄く破れやすいので取り扱いは注意が必要です。
出雲南金は、まず背びれがなく、目先がある細長い口つき、それに反して体は大きく張ったお腹をしており、四つに分かれた四尾(よつお)が特徴です。体の色は、赤一色の尾びれに、胸びれ、腹びれ、尻びれすべてが赤という、いわゆる六鱗模様(ろくりんもよう)を良しとします。理想的な色柄(いろがら)とされているのは、六鱗模様のうえに、口紅、両エラ開口部(かいこうぶ)のふちに沿って赤がのり、両奴(りょうやっこ)がついた“本国錦(ほんごくにしき)”というものです。自然にこの体の色になるのはごくまれです。出雲南金は、形がよければ、赤がちより白がちの更紗(さらさ)を良しとしています。体型は良いが、余計なところにほんの少しの赤がある魚には、人工調色(じんこうちょうしょく)という技も許されています。
2017年からハート型の尾鰭の「ブリストル朱文金」と、真珠のような輝きのパール鱗(珍珠鱗)を持つ「ピンポンパール」の2品種の交配を続けた結果、2019年春に両方の特徴を持つ個体が産まれ、2021年2月に新品種として発表し金魚館に展示しました。