アクアマリンふくしまが取り組んでいる研究や活動を、ブースに分けてわかりやすく紹介しています。
日本近海で古来より実施されてきた捕鯨について、磐城七浜捕鯨絵巻(いわきななはまほげいえまき)のような絵図や勢子舟(せこぶね)などの美術的視点から、日本に根づいた捕鯨文化について紹介します。また、全長9メートルのミンククジラの骨格標本なども展示しています。
人も魚もハッピーに
水族館は、人々に環境問題についての意識を高めてもらうことも大きな役割の一つです。アクアマリンふくしまでは、持続可能な水産物のために資源量の少ない魚介類を避けて、資源量の豊富な魚介類を食べる運動「HAPPY OCEANS(ハッピーオーシャンズ)」に取り組んでいます。
あぶくま再発見
いわき市を含むあぶくま東縁は、全国有数の化石の産地です。地質年代に応じた化石の展示や常磐炭田で採れた石炭などの実物展示を行い、この地域の特徴を紹介します。
消えた大ウナギと環境問題
福島県いわき市には沼の内弁財天があり、そのほとりにある沼は「賢沼ウナギ生息地」として国の天然記念物に指定されています。以前は大きなウナギがたくさん見られましたが、今日では環境が悪化し、その姿はほとんど確認できません。当館では、福島県浜通り地方を中心とした河川の環境問題について取り組んでいます。
私たちをとりまく環境について考えよう
人間の社会活動の影響により多くの生物が絶滅に瀕しています。ここでは、CO2 の排出によって進行する地球温暖化の影響や対策を紹介します。また、東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染の影響を調査するため、アクアマリンふくしまでは環境研究所を設立しました。その活動もあわせてご紹介しています。
海岸を模した砂地に、いわきの海岸に流れ着いたプラスチックごみや、日本からカナダに流れ着いたプラスチックごみなどを展示する他、いわき沖で採集された胃の中にプラスチックごみがあるグソクムシの標本を展示します。また、海洋生物が海洋プラスチックごみによってどのような被害を受けているのかや、年間800万トンが海へ流れ出している海洋プラスチックごみの現状、そしてそれに対してどのような取り組みが行われているのかなどをパネルで紹介し、私たちがこの問題についてこれからどうすべきなのかを考える場を提供します。
【展示協力】
「ふくしま海ごみ削減プロジェクト」
(日本財団「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」助成事業)