館長からのメッセージ

鼓動を打つアクアマリンふくしま

第10回小名浜国際環境芸術祭は、9月21日から11月10日まで開催する。 館へのアプローチを含め、全館が「いやしの空間」になった。

大漁旗デザイン展大漁旗デザイン展

私たちは、災害を乗り越えつつある。
館へのアプローチには広大な里山をつくる計画が進捗している。 一見、緑豊かにみえる我が国の生物環境は、砂漠化に向かっていると私は考えている。 「砂漠に緑を!」 「港オアシス・わくわく里山プラン」が、将来は環境芸術祭のシンボルになるでしょう。 ところで皆さん、お気づきだろうか。 動く彫刻キネティックアート*の大家、伊藤隆道氏の代表作の一つ、「廻るリング」を、3階テラスに継続的に展示することをお許しいただいた。 廻るリングは、人々を鼓舞するInspiring Aquarium、行動する水族館アクアマリンふくしまの心臓のように鼓動している。

廻るリング廻るリング

館内では、1階のホワイエを3階の海洋文化展示オセアニックガレリアにつぐ「オセアニックガレリアII」と位置付けた。
スロープ壁面での絵画展・写真展。
ガレリアIIの壁面には小名浜の画家、阿部セキさんの「小名浜魚市場」常設展。
テラスやホールでの盆栽展。
アクアマリンえっぐ会場を中心としたキッズアート展などだ。
いままでの環境芸術活動の総集編とも云うべきテーマが展開されている。
開館以来、あるいは葛西臨海水族園の時代から長年協力して頂いてきたアーティスト達も、今や、日本を代表する芸術家になった。
このたびの環境芸術祭は、災害に対峙するアクアマリンふくしまにとっても、地域の人々にとっても、新たな創造という積極的な意味をもってくるものと思っている。

阿部セキさんの「小名浜魚市場」常設展盆栽

この機会に、環境芸術学会 IEAD、Institute of Environmental Art and Designを主宰した、東京芸術大学名誉教授・キネティックデザイナー伊藤隆道氏の、設立趣旨を振り返ってみる。

「自然環境から身体環境まで幅広い領域の創作活動を通じて、鑑賞者、市民の側との相互評価によって新しい社会の構築を図る。「環境芸術」とは?という問いに明確な答えは用意されていない。それは、この言葉に含まれるイメージが極めて多様で幅広く、人それぞれ異なった解釈や論理で実践と結びつけているからである。この環境芸術学会は、人間にとって重要な「人間環境と芸術」の関わり合いがどうあるべきか、芸術創造活動を通じて考えてみようと、2000年に創立された。様々な地域やジャンルやジェネレーションなど、既成の枠を越えた横断的な交流活動も新たな創造の基盤になるはずである。急速に発達しているコミュニケーションメデイアとの接点、コミュニケーションシステムの構築による相互の情報の交換、共有によって研究会を運営する。

○伊藤隆道会長挨拶文より http://www.iead.org
Environment Section of City and Districts, Information, Environmental Sculpture, Environmental Color, Environmental Graphics, Sculpture, Painting, Print, Poem, Photograph, Projection, Movie Picture, Modern Art, Stage Art, Print, CG, Internet, Public Art, Fine Art, Media Art, Interactive Art, Holography Art, Kinetic Art, Video Art, Light Art, Performance, Installation, Video installation, Flower Arrangement, Environmental Formative Art ( Space, Function, Total, Composition, Surface), Landscape Design, Interior Design, Lighting Design, Product Design, Space Design, Aquarium Exhibits,Sound Design, Display Design, Visual Design, Communication Design, Textile Design, Advertisement, Movie Production, Environmental Design, Space Design, Light Design, Industrial Design, Architecture, Architecture Design, Building Planning, Light Planning, Sign Planning, Producing Environmental Design, Media Produce, Art Coordination, Fine Art Education, Design Education, Environmental Education, Esthetics, Article on Designing(Fine Art, Formative Art, Movie Culture, etc), History (Art, Architecture, Fine Art, Movie Culture )

*「キネティックアート(kinetic art)」とは、「動く美術作品または動くように見える美術作品」のことです。