館長からのメッセージ

アクアマリンふくしま・復興指針

災害を乗り越えて2012年7月15日再開館を果たした財団法人ふくしま海洋科学館であるが、利用者激減という困難な課題に直面している。利用料金収入は最大の収入源であるから、利用者の減少は経営の根幹にかかわる。長期にわたる利用者減少を予測し、運営陣は問題意識を共有することが肝要である。どのようにして現況に対応するか、そのためのガイドラインを以下にあげた。

1. 公共施設(生涯学習)としての理念メッセージ、「海をとおして、人と地球の未来を考える」を堅持する。そして、「AMF」「MSN」の経営方針を共有する。
「AMF」は「アクアマリンふくしま(AquaMarine Fukushima)」から、アメニテイ、メモリー、フレンドシップを表す。「MSN」は、Mはマイクロコズム、展示水準の目標は小宇宙、Sのサステイナビリテイは、教育方針、Nはノンカリスマ、普通種を研究対象にする意味である。また職員体制も維持することを前提とする。

よみがえれステッカー よみがえれステッカー

2. 築き上げたファンダメンタルスを活用して、引き続き環境水族館としての活動を活発に行う。AMFは、同時に、新たな放射能汚染調査にも対応する。また、AMFはホームページの国際版強化をする。AMFは、脱原発のメッセージと放射線情報の発信力を強める。

3. AMFは、日本列島あまねく応援を受けているが、その応援が人々の来館に結びつかない。それは、津波や放射線汚染を恐れる人々の心理状態によるものであろう。いかにして、この状況に対処すべきか。知恵をだそう。
①移動水族館(アクアラバン)で、小名浜から遠隔地に出向く。

移動水族館


②家族パスなど、パスポート会員の多様化を考える。
③メンバーシップ制の採用と特典を盛り込む。
特典例:入館料減免+AMF News送付、各種イベント案内など、デイクルーズ割引など。
④便益施設の収益を向上させる。
商品のクオリテイアップ、園内移動販売、アクアラバン移動販売ほか、ネット販売(シーラカンスグッズなど)の強化

4. 毎月の第三金曜日に定例で交流会(雑魚を美味しく食べる会)を開催する。また、会員登録した会員の中から60名限定で夜間の会合等の利用を図る。

5. 津波と原発の被災地の玄関に立地する水族館として、AMF戦略を展開する。原発立地自治体、近隣諸国の視察ツアーを積極的に受け入る。小名浜港の物流と、漁港改造計画も観光資源になりうる。これらの小名浜港のもつ可能性を背景に、AMFの集客戦略を確立する。

6. 従来のマスコミ懇談会は、広域化を図るとともに、四季実施する。いわき市の7つの文化施設の館長会議は、AMFが事務局をつとめてきた。利用者の利便性を議題にする、あぶくま発見の旅、館長会議には隣接県の美術館等を含めたい。また、この会議は、太平洋から日本海に達する磐越道沿道のアートラインに脱皮したいものだ。

7. これらの新たな展望に対応するには、更なる人員と適材適所の人材配置が必要となる。

 

アクアマリンふくしま 館長 安部義孝