館長からのメッセージ

あらためてアクアマリンふくしまの「命の教育」について

環境水族館アクアマリンふくしまは、環境教育活動を重要な柱として位置づけてきた。アクアマリンえっぐの完成によって、子どもの自然体験の機能は格段に強化された。今後、アクアマリンえっぐ、それに連結した自然体験のインフラ(BIOBIO河童の里、蛇の目ビーチ)を活用しつつ、以下のように、館の理念に基づいて運営していくこととしたい。
1.学校教育の補完でなく、独自の「命の教育」体系に基づいて環境教育活動を展開する。

2.幼児期の自然体験の不足あるいは欠如が、異常事件の頻発など社会問題と相関しているという認 識に基づき、自然と触れあう体験活動型プログラムに力を入れる。
 世界最大の屋外体験型施設「蛇の目ビーチ」(800人収容)を設けたのも、館内の小タッチプールでの活動では限界があるとの認識にたっている。

蛇の目ビーチで、小さな貝を見つける子ども 蛇の目ビーチで、小さな貝を見つける子ども

3.自然体験のインフラを最も効率よく活用する教育プログラムを立案、実施に努める。
 教育プログラムは、多くの人々に利用されて初めて有効である。そうでなければ効果が薄く、独りよがりになってしまうおそれがある。このために従来の少人数対応のプログラムは再点検し、相当数の子ども達が参加できるプログラムを優先し、それに必要な数の職員が対応出来る体制を構築する。また、これらの教育プログラムを持続させるために、入館料にプラスした料金設定が維持されなければならない。利用者の人数を増やすことによる低廉化も可能であろう。
4.「つかまえる-調理する-食べる」のイベントを「命の教育」の中心的活動とする。催行回数は 絞り込んでも、準備を十分にし、定員を増やす。

5.希望者の多い釣りや採集体験、宿泊のプログラムは人数を可能な限り増やす。「アクアマリン えっぐ」のプログラムを、漁港に新設した「うおのぞき漁業博物館」の体験イベントと連動させる。

蛇の目ビーチ。奥の建物はアクアマリンえっぐ 蛇の目ビーチ。奥の建物はアクアマリンえっぐ

6.年令に応じた対象動物と体験のさせかたを、既存のプログラムの中で、実現する。
 以下に、年令に応じた生物体験について例示した。○印は調理して食べる対象である。
3歳児:○なまこ、おたまじゃくし(食用蛙)、アメフラシ
4歳児:○カニ、ウニ、ヒトデ
5歳児:○ニジマス、ドジョウ、コイ、ウナギ。
6歳児:○アジ、マダイ、ドンコ。
7歳児:○タニシ、ドジョウ、沢ガニ
8歳児:○ブラックバス、ブルーギル。
9歳児~10歳児:○ニワトリ。


なお、上記対象動物についてはさらに工夫していかなくてはならない。プログラムを精査することも大事だ。実施にあたっては年齢別班分けも考えていこう。時には、あえて両親と引き離し、子どもたちだけで挑戦させることも必要となる。調理体験については刃物の扱いの訓練も含む。

アクアマリンふくしま 館長 安部義孝