ユーラシアカワウソの「ドナウ」が亡くなりました
2021年10月13日午後19時49分、ドナウが息を引き取りました。享年13歳でした。
2021年4月に悪性腫瘍を確認して以来、懸命に治療を続けていましたが、残念な結果となってしまいました。解剖の結果、死因は悪性腫瘍および腎結石による腎不全、それにより造血機能が低下し衰弱したと考えられます。各臓器には転移巣と思われる結節も確認されていますが、詳細は病理検査の結果を待って判断することになります。
ドナウは2008年にドイツの動物園で生まれ、2010年からアクアマリンふくしまでの飼育を開始しました。多くの子を残し、子育てにも参加し、よき父としていつも当館のカワウソたちの中心にいました。10年以上にわたって当館の展示動物として多くの来館者に愛され、まだ詳しい生態が明らかになっていないユーラシアカワウソの子育てなどについて、たくさんのことを教えてくれた個体でもあります。
何よりその穏やかでおおらかな性格は、私たちを常に元気づけてくれました。それは闘病中も変わりませんでした。体が思うようにならず辛い時期もありましたが、最期まで懸命に生きる姿に、私たちは多くのことを学びました。
ドナウのことを応援して下さった皆さまには、心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。本当にありがとうございました。
ユーラシアカワウソのドナウについて
- 2008年 6月6日 ドイツ・ミュンヘン動物園生まれ
- 2010年10月6日 アクアマリンふくしま来館
- 2021年2月 ドナウの体に異変を発見、3月には展示場からバックヤードへ移動
- 2021年4月 悪性腫瘍を確認、治療に専念
- 2021年10月13日 午後7時49分死亡
- 性別:オス
- 年齢:13歳(2021年10月13日)
アクアマリンふくしまで最も長く暮らしたカワウソです。 今までに国内最多の合計9回の繁殖に成功しており、メスの「まろん」とその子どもたちに囲まれて暮らしていました。
ドナウの治療のご報告
これまで当館ウェブサイト内でご報告したドナウの治療の経過については下記リンクよりご覧ください。
2021年6月15日
2021年7月10日
ドナウを偲んで
「カワウソのふち」にて、「ドナウ」へ感謝を伝える場として、本日からしばらくの間、ドナウの写真パネルを設置します。