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シラスウナギ展示開始

絶滅危惧種ニホンウナギの稚魚を観察してみよう。絶滅させないために何ができるか考えよう。

ウナギのなかまは世界に19種類(16種3亜種)あり、ニホンウナギは日本全国に分布しています。ニホンウナギは、産卵場からレプトケファルス(葉形幼生)の状態で黒潮に乗って北上し、日本近海でシラスウナギに変態して川を遡上します。この時期は体が透き通っており、成長するにつれて黒っぽくなります。
昔から庶民に親しまれてきたウナギですが、生息環境の悪化・乱獲などでその数はどんどん減少し、2014年には絶滅危惧種に指定されました。福島県内に生息するニホンウナギも減少傾向にあります。アクアマリンふくしまでは、謎多きウナギの生態解明と、生息数の減少に歯止めをかけるべく、県内におけるウナギの調査(弁財天うなぎプロジェクト)を行っています。
このプロジェクトの調査では、今年は1月上旬からいわき市内でシラスウナギの遡上が確認されました。今回展示した個体は、今年の1月上旬から下旬にかけて採集したもののうち3個体で、淡水馴致し、摂餌を確認してから展示を開始しました。
シラスウナギの展示を通して、ニホンウナギの生態や保護活動などへの理解を高める機会を提供できれば幸いです。

全長:約6㎝

  • シラスウナギ(ニホンウナギの稚魚)  
  • 学名Anguilla japonica