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深海の妖怪合唱団「オオグチボヤ」の産卵~ふ化の貴重映像公開!

624日に北海道羅臼から搬入されたオオグチボヤ親個体も展示中です

オオグチボヤについて

オオグチボヤは、英名で「Predatory tunicate(肉食性のホヤ)」と呼ばれ、海外でも有名な深海生物の一つです。水深300-1000mの海底の岩盤や沈木に付着して生活しているホヤのなかまで、流れに向かって大きく口(入水孔)をあけ、餌を捕らえます。富山県など日本海側の一部で分布が確認されていますが、生きて採集されることは非常に稀です。

オオグチボヤの産卵とふ化について

このたび北海道羅臼町にて700-1000mのキチジ刺し網漁で採集されたオオグチボヤ30個体(体長10-15cm、2021年6月24日搬入)について水槽内にて数度にわたり卵を確認したため育成を行ったところ、約1週間でふ化し、遊泳幼生を確認することができました。

2021.6.30産卵オオグチボヤ卵

オオグチボヤ卵

オオグチボヤ孵化幼生

オオグチボヤ遊泳幼生

オオグチボヤ遊泳幼生

オオグチボヤ遊泳幼生

この際撮影された産卵~ふ化の様子を動画にまとめました。

また2021年7月現在、成体のオオグチボヤについてもアクアマリンふくしま2 階親潮アイスボックスで展示中です。

米国のモントレー湾水族館において産卵とふ化の報告はありますが、日本で採集されたオオグチボヤの産卵生態についての報告はありません。卵径についても違いがあり(モントレー湾の卵は0.19mm以下で、羅臼産の卵は0.3mm)、今後も謎の多いオオグチボヤの繁殖生態について飼育研究を継続したいと思います。

  • オオグチボヤ
  • オオグチボヤ科オオグチボヤ属
  • 学名Megalodicopia hians
  • 英名Predatory tunicate