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深海性ヤドカリ3種の展示を始めました

「ふくしまの海~大陸棚への道~」コーナーにおいて、水産研究・教育機構所属の漁業調査船「若鷹丸」で採集した深海性ヤドカリの展示を始めました。日本初展示2種を含む3種すべてがアクアマリンふくしま初展示です!

深海ヤドカリ

深海性ヤドカリの展示について

深海性ヤドカリについては、その生息水深や採集方法が限られるため、生きた状態で採集される機会がほとんどありません。今回、国立研究開発法人水産研究・教育機構の協力により、アクアマリンふくしまの職員が漁業調査船「若鷹丸」に乗船し、深海底曳網(しんかいそこびきあみ)による資源調査の際混獲された生物を提供して頂き、展示にいたりました。

ヒオドシホンヤドカリ、キタシンカイヤドカリの2種については日本初展示となります。3種とも図鑑などへの記載も少なく生態についてはほとんどわかっていません。

展示生物

キタシンカイヤドカリ

キタシンカイヤドカリ

学名 Parapagurus benedicti

日本初展示 採集水深900m
生息地:北太平洋に広く分布し、日本北部からバハ・カリフォルニア(水深757-2400m)

ヒオドシホンヤドカリ

ヒオドシホンヤドカリ

学名 Pagurus townsendi 

日本初展示 採集水深550m
生息地:アリューシャン列島、アラスカ、北東部本州から北海道までの北日本(水深310-1143m)

ミツカドホンヤドカリ

ミツカドホンヤドカリ

学名 Pagurus trigonocheirus

当館初展示 採集水深250m
生息地:日本海、北東部本州からオホーツク海、カムチャッカ半島、アリューシャン列島から北極海(亜潮間帯から水深497m)

採集

2021年6月3~11日 北海道太平洋岸 漁業調査船「若鷹丸」で採集 水深250~900m付近

展示開始日

2021年7月7日(水)

展示場所

本館2階「ふくしまの海~大陸棚への道~」

採集協力

国立研究開発法人水産研究・教育機構 水産資源研究所 水産資源研究センター