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深海生物調査で採集したコトクラゲを展示しました

6月下旬にマリンピア日本海と共同で新潟沖深海生物調査を行ない、水深約130mでコトクラゲを採集しました。

コトクラゲ コトクラゲ

4年前に初めて同調査で撮影され、今回ようやく採集個体から本種であることが確認されました。

日本海初記録となるコトクラゲは2022年6月30日より展示を開始しています。

今後も継続してマリンピア日本海と共同調査を行ない新潟沖の深海生物相を明らかにしていきます。

  • コトクラゲ
  • 学名Lyrocteis imperatoris

1941年に昭和天皇が相模湾沖で本種を発見し、京都大学の駒井卓博士により、形態が竪琴のような形からコトクラゲと名付けられました。潮の流れの速い場所で櫛の歯状の2本の触手を長く伸ばし、触手に粘着性物質を分泌することによって海中の動物プランクトンを捕獲します。体色はだいだい、黄色、白、白地に赤色の水玉模様など、バリエーションがあります。水深80m以深に生息し、体が非常に軟らかいため生きた姿を見ることができるのは水族館職員でも稀です。

アクアマリンふくしまでは、当館では2017年に「飼育下におけるコトクラゲの繁殖と育成」で論文発表しています。