羅臼沖で新種発見!「イサリビビクニン」と「トモシビビクニン」
アクアマリンふくしまが採集した深海魚の2種類が新種として公表されました(展示は生体ではなく、今後標本展示を行う予定です)。
今回の新種の公表で、アクアマリンふくしまが関わった北海道知床で発見された新種は15種類になりました。
掲載論文
Zootaxa 5492 (2) ニュージーランドの動物分類学の学術誌
公表日
2024年8月
題名
「Snailfishes腹吸盤が退化したコンニャクウオ属:3種の新種と北太平洋西部からの新記録種、そして表現型の多様性に関するコメント」
「Snailfishes of the genus Careproctus (Perciformes: Liparidae) with a reduced pelvic disk:three new species and new records from the western North Pacific with comments on their phenotypic diversity.」
新種の名前
標準和名:イサリビビクニン
和名の由来 → 羅臼のイカ漁の漁り火を連想する赤い体色
学名:Careproctus barbatulus (クサウオ科)
情報:北海道知床羅臼沖500-800mに生息、体長約20cm
標準和名:トモシビビクニン
和名の由来 → 鮮やかな赤い体表から和名をイメージ
学名:Careproctus spinulosus(クサウオ科)
情報:北海道知床羅臼沖500-800mに生息、体長約20cm
特徴、経緯
クサウオ類は主に冷たい海や深海に生息し、世界で440種以上が確認されています。お腹に吸盤を持つことが特徴ですが、この吸盤が退化してほぼ消失していることが今回の新種の特徴です。世界で、北海道知床羅臼沖でしか発見されていないクサウオの仲間がこれで7種類となり、「深海に直接つながる扉」として、羅臼沖は研究者に注目されています。今回の新種の公表で、アクアマリンふくしまが関わった北海道知床の海で発見された新種は15種類になりました。(※クサウオ以外の生物も含む)