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新たな深海の幻魚登場!「ハナゲンゲ」展示開始

アクアマリンふくしまでは「親潮アイスボックス」コーナーで、「ハナゲンゲ」の展示を開始しましたのでお知らせいたします。


  • 展示を開始した2個体。※模様には個体差があります。

■展示場所 アクアマリンふくしま本館2階「親潮アイスボックス」

■展示開始日 2024年3月19日(火)

■採集場所 北海道知床羅臼沖420-600m

■展示生物

和名:ハナゲンゲ
学名:Lycodes albonotatus
英名:Whitecrest eelpout
分類:ゲンゲ科 マユガジ属
展示個体:体長約50 cm、2個体

■特徴、経緯

本種は、オホーツク海の水深150ー400mの大陸棚に分布するとされていますが、詳しい生態的な情報はとても少ないのが現状です。今回の展示個体は、2023年12月に北海道羅臼沖の深海刺し網漁で混獲され、漁業者によって採集されました。本種の大きな特徴は、背側に4個以上の白色の模様があることですが、この模様は今回の展示個体のように個体差があることが知られています。

ゲンゲの仲間は、冷水域の深海を代表する魚で、一部の種類は食用とされることもある身近な魚種です。しかし、未だ生きた姿を目にする機会は滅多にない生物で、その生態は謎につつまれています。当館では2021年より、シロゲンゲ、カムチャッカゲンゲ、カンテンゲンゲ、ヤワラゲンゲなど多様なゲンゲの展示に挑戦してきました。

謎多きゲンゲ類の独特な姿形や行動から、その故郷(深海)の多様性を感じていただければと思います。