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深海エイ「ザラカスベ」展示

「ふくしまの海~大陸棚への道~」コーナーにおいて、深海エイ「ザラカスベ」の展示を始めました。

  • ザラカスベ
  • ガンギエイ目 ヒトツセビレカスベ科 ソコガンギエイ属
  • 学名Bathyraja trachouros
  • 英名Eremo skate

調査船「若鷹丸」で採集
*若鷹丸の資源調査は「令和4年度水産資源調査・評価推進委託事業(水産庁)」により実施
採集協力 国立研究開発法人水産研究・教育機構 水産資源研究所 水産資源研究センター

生物情報

日本で展示例はありません。北海道室蘭から福島県の太平洋側、水深100~800mの砂泥底に生息しています。背面は小さな棘に覆われてザラザラしており、腹面に棘はなく滑らかです。最大で約1mまで成長し、長さ約15㎝の通称「人魚の財布」と呼ばれる卵を一度に2つ産みます。

展示の経緯  

ザラカスベを含むガンギエイ目魚類は、広く食用としても利用されています。一方で、生態は不明な点が多く、一部の種は絶滅危惧種に指定されています。深海エイの仲間を展示している水族館は少なく、採集されても 網などで擦れる影響から鰭や尾が傷つき死んでしまう事がほとんどです。今回の展示個体は「若鷹丸」の資源 調査に同行した際に採集されました。展示個体は大きさが全長約60cmですが、成長すると1mを超えます。