ズキンクラゲ

※展示は終了いたしました。

本種は寒流に生息するクラゲで、世界では北太平洋、北大西洋、日本では北海道の東部で確認されています。和名のズキンは、傘のゼラチン質が厚く「頭巾」を被ったようにみえることが由来です。長い触手を伸ばしながら、この弾力のあるズキンのような傘の上半分を伸縮させポヨンポヨンと遊泳する姿が特徴的です。
　アクアマリンふくしまでは開館以来、現地の方のご協力により北海道羅臼沖で潜水調査を行ってきました。本種はこれまでも確認はされていましたが、今回初めてまとまった数が採集できたため、展示に至りました。本種が採集された水温は約2～3℃で私たち人間がわずかな時間しか潜ることができない「しばれる海」です。そんな冷たい海に生息するが故に本種は展示される機会も限られ、生態に関し未だに情報が少ないのが現状です。本種の展示をとおし、より多くの方に「冷たい海の小さなクラゲ」の存在を知っていただくとともに、飼育をとおし生態解明の一助となれば幸いです。