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日本に生息するキタホウネンエビ類の進化史について論文が公表されました。 ※今回会津で確認されている本種の生体をあわせて展示します。

日本に生息するキタホウネンエビ類の進化史について論文が公表されました。
※今回会津で確認されている本種の生体をあわせて展示します。

 茨城大学大学院理工学研究科の北野誉教授と元大学院生の田畑光敏さん、ククマシステムデザインの高橋法人さん、北海道立総合研究機構の五十嵐 聖貴さん、山形県自然公園の畠中裕之さん、下北自然学巣の大八木昭さん、酒田ユネスコ協会の五十嵐敬司さん、山形大学の梅津和夫さん、当館の平澤桂らとのグループが、日本に生息する希少種キタホウネンエビ類3 種(キタホウネンエビ、シレトコホウネンエビ、チョウカイキタホウネンエビ)の分子系統学的解析を核遺伝子とミトコンドリア遺伝子の両方から行い、その進化史を明らかにしました。
 当館では、2015 年に会津で発見したキタホウネンエビの仲間(本論文においてチョウカイキタホウネンエビと結論付けられました)の提供をしました。この発表により、会津の個体はチョウカイキタホウネンエビとなりました。福島県では現在のところ1 か所のみ確認されています。

本研究は、日本に生息する希少種キタホウネンエビ類の分布と遺伝子移入の様式 に関する示唆を提供 するものであり 、 また、分子系統学的研究において核遺伝子 とミトコンドリア遺伝子 の両方 の解析 を考慮する重要性を強調するものです。

 

今回会津で確認されているキタホウネンエビの生体も展示いたします。
※生息地でも融水プールで発生し、 1 か月程度で卵を産んで一生を終えるため、展示期間は短いためお早めにご覧ください。

【論文公開日】
2024年 2 月 24 日(火)
【生体展示】
2024年 4 月 8 日(月)~
【掲載誌】
米国科学雑誌「Molecular Phylogenetics and Evolution 」

                         

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